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バンコクの夜 2004


バンコクの夜2004  初日
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バンコクの夜  2日目



  NOFIA番外編
 バンコクの夜 2004年度版(2004.6.9)

久しぶりにタイのバンコクに旅行に行きました。
前回、タイのバンコクに行ったのは、約1年半ほど前のことで、その時の話は「
バンコクの夜」に書きました。なぜ、クラブのホームページにバンコクの旅行記などを載せているのかということについては、その「バンコクの夜」の最初のあたりを読んでいただければ分かると思います。

要するに、バンコクには日本のクラブやクラブと同じようなシステムと、同じような接客をする「日本スタイル」のクラブがたくさんあるのです。もちろん、私の旅行の目的は普通に観光なけで、日本人クラブは、あくまで観光のオマケ……というか、そういう建前で旅行をしています。まあ、そんなわけで、今回もバンコクの夜のいろいろな顔を見てみようと思って行ったわけですが、どうもいろいろと歯車のくるってしまった部分も多くありました。
とはいえ、バンコクの日本人クラブは今でも健在です。
前の「バンコクの夜」にも書いたのですが、バンコクの日本人クラブは「オフ」という、日本でいうアフターを前提にした売春行為が幅広く存在していることも以前と少しも変わりまん。
そのために、確かにその場には様々な欲望や不健全が存在します。

でも、我々はそんなことを体感したくて行ったわけではなく、無邪気(表面上)なタイ人女性たちとただ楽しく飲めればそれでいいと考えています。
そういう考え方が子供じみているかどうかはよくわかりませんが、日本のクラブに若干飽きのきている私が、何かときめくものを海外に求めても別にバチは当たらないでしょう。




【初日】

今回の旅行の日程は5日間。前回と同じで、短いことには短いのですが、なかなかこれ以上の時間を取ることができません。同行者も前回と同じ、年下の友人のS青年です。S青年は危機回避本能に長けている人物で、旅行の同行者としては最適な人物だといえます。
以前も私が酔っぱらい過ぎて、タイ人に殴られそうになったところを助けてくれたのもS青年でした。

いずれにしても、旅行に費やせる日数はお互いに5日間のみ。
5日という旅行日程でも、選ぶ航空会社によって滞在時間が大きく違ってきます。日系やアメリカ系の航空会社を使うと、初日はバンコクに深夜到着(つまり初日はもう遊べない)、そして、バンコク発が前日深夜なので、5日とは言っても実質は2晩しか遊べないのです。

「それはなんかもったいないよね」

ということで、いろいろと調べた結果、台湾のチャイナ・エアラインを使えば、初日は夕刻にはバンコクに到着できて、出発も5日目の朝だということがわかりました。これだと夜は4日分遊べることになります。同じ5日間でもまったく遊べる時間が違うのです。

「これで行くべし」

ということになりました。チャイナ・エアラインは台北で乗り継ぎをしなければならないので、面倒くさいのと、多少、移動時間が長くなってしまうところに問題はありますが、夜の時間が増えるということはその不利な部分を十分にカバーできるものです。ちなみに、料金が安いのも魅力です。

そして、我々は予定通りにチャイナ・エアラインに乗り、バンコク・ドンムアン国際空港に夕刻4時頃に降り立ちました。バンコクはすでに雨期に入ったと聞いていたのですが、まったく晴れた状態で、夕刻でもかなり厳しい日差しが肌を刺します。以前来たのは10月か11月頃で、さほど暑さを感じなかったのですが、今回はどうやらそういう生易しい気候ではないようです。我々は空港で車に乗り込みました。そして、ここで我々は早速、バンコクの名物のひとつに悩まされることになりました。

交通渋滞です。

バンコクの渋滞は今も昔も大問題で、国もスカイトレインを作ったり、今度は地下鉄を作ったりと、いろいろと対策は立てているようですが、もうどうしようもない病理と言っていいほど深刻なものがあります。以前も渋滞にはずいぶんと悩まされましたが、今回は到着早々です。
車が動き出して、しばらくは、

「ああ、やっぱり結構混んでるねえ」
「まあ夕刻ですしねえ」
「ま、気長に構えましょう」

などと悠長なことを言っていたのですが、渋滞はどんどんとひどくなり、車が動き出して数十分ほどして、ついに車はまったく進まなくなりました。ちなみに、ホテルは決して空港から遠いわけではなく、ストレートにいけば、どんなにゆっくり行っても30分もあれば着く程度の距離です。
しかし、午後5時前に出発した車は6時頃になっても、まだその半分ほどの距離しか進んでいません。最初は何だかんだと喋っていた私たちも次第に沈黙せざるを得ない状況になってきました。

「うーん……」
あの信号、もう10分くらい赤のままなんですけど……
「うーん……オレもそれは気になっていた」
「故障してるんじゃ……?」
「お、青になったぞ」
「……のに、車進まないですね」
「……」
「……」

さすがに私もS青年も少し、いや……かなりイライラしてきました。
この状況でドライバーに文句を言ったところで仕方ないのですが、ついそういうことも言いたくなります。

「何とかなんないの?」

と、私がドライバーに言うと、

オンナ

ドライバーが唐突にそう言いました。

「え?」
「オンナ。ソープ」
「……?」
「この先に安いソープ。若いオンナいっぱい」
「………………」
「どうだ?」
「どうだ? じゃねーだろ。今はホテルに着きたいの」
「1万でOK」
「だから勝手に話を進めるんじゃないよ。渋滞の話。渋滞」
「そうか。オンナだめか」

もう何だかよくわかりませんが、この先、少し車が止まると何か言ってきたりします。まあ、彼は彼なりに気を遣ってくれているのかもしれませんが、こっちはそれどころの心境ではありません。進まない車に2時間以上も閉じこめられている状態で「わーい、オンナだ。嬉しいな」という人間がどこにいるでしょう。しかし、確かにいくら我々が喚いてみても、渋滞がなくなるわけもありません。我々はただ進まない車の中でじっとしていました。


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