営業地獄
キャバクラの経営主(一般的にはオーナーといわれます)には限りなくやヤクザに近い人、または、ある程度ヤクザと近い位置にいる人、あるいはヤクザそのもの、というような人たちがいることは事実です。これは、キャバクラというより、風俗全般にいえることですが、現実は現実です。
もちろん、全然そんな店ではない店もたくさんあるので、そういう店ばかりなどだという勘違いはしないで下さい。
しかし、営業主がヤクザであろうとなんだろうと、普通に営業している分には客にとっては何の問題もありません。それよりも深刻なのは働いている女の子にとってなのかなあ、と先日思いました。
なんという店なのかも、どの地域にあるお店なのかも書きませんけれど、あるお店で何カ月か前に知り合った女の子から先日、こんな話を聞かされました。
「オーナーの知り合いのヤクザがね、金出すからヤラせろとか愛人になれとか、しつこいの。断ったら、それからオーナー、私のこと完全に無視するし、それどころか店に行くたびにイヤな顔で睨むの。相手が相手だし何されるか分からないから、私は謝ったりしてるんだけど、なんで私が謝らなくちゃなんないわけ?」
もっともです。
本当に「なんで謝らなくちゃなんないわけ?」ですね。
聞けば、このオーナーの知り合いの「金出すからヤラせろ」発言は今に始まったことではないそうで、他にも何人かの女の子がそういう目に遭っているらしいということで、まあ、なんというか、自分の店の女の子にそういうことするのを許しててどうする、というのが正直な感想で、相手がヤクザだと分かっているから文句もいえないし、「逆らったら何されるか分からない」という恐怖もあるだろうし、女の子も大変だろうなあと思います。
その子には早くあのお店を辞めてほしいなと思っています。
こういうのは、別コラムに書いた「店の従業員と女の子ができちゃう」というのとは全然訳が違います。もしかしたら、世の中にはもっと大変な目に遭ってしまった女の子もいるのかもしれないなあ、と考えると、何だかイヤな気持ちですね。もちろん、こういうのは例外的な話(であってほしい)なのだとは思いますけれど。
あと、これは全然関係ない話ですが、「ヤクザの娘」のキャバクラ嬢と仲良くなったことはあります。
その子は19歳という若さで腕に長さ50cmくらいの昇り龍(昇り龍ですよ、昇り龍)の入れ墨をしていて(お店ではスーツを着ているので分からない)、それを見せてもらった時に「ただものではないな」と思っていたんですが、誰に入れ墨を入れてもらったのかを尋ねると「高校の時にお父さんがしてくれたの」という返答が返ってきて、「親もただものではないな」ということが分かったわけです。聞けば「表向きは不動産屋だけど…まあ、確かにそっちの人かも」ということでありました。しかも、水商売もお父さんのススメで入ったのだそうで「若い時は何でも経験だから」と、キャバクラに勤めることを勧めたのだそうです。
自分の娘に入れ墨をして、キャバクラで働かせる親がこの世にどのくらいいるのかは分かりませんが、きわめて少ないであろうことは想像に難くありません。でも、親子関係は極めて良いのだそうで「お父さんのこと? 大好きだよ」と言っていました。最近の親娘関係では実に珍しいことかもしれません。
前半と後半で話のリンクが完全に途切れてしまいましたが、ヤクザのキーワードで思いついたことを少し書きました。