キャバクラ初体験
もう2ヶ月ほど前のことなので、いまさら書くのもなんなのですが、いつかはコラムに書こう書こうと思っていたことです。要するに、キャバクラに行ったことのない人物をキャバクラに連れて行った時の話と、その後日談です。
キャバクラ初体験の男をお店に連れて行ってあげたことは今まで三回ありますが、そのうち一番最近の人の話です。ちなみに昨年連れていったうちの一人は見事にハマッてしまい、ある月など40万円以上使ってしまったと嘆いておりました。
もちろん、ここでいう初体験というのは、三十代以上でキャバクラに行ったことのない人物を対象にしています。
二十代のキャバクラ初体験の男を連れて行ったことも2〜3度ありますが、それは光景としてもあんまり面白くないわけですね。
たとえば、前に連れて行った(連れて行った、という書くといかにも奢ってやったような雰囲気がありますが、当然お互い自腹です。私はキャバクラ遊びに年の上下や経済格差は反映させません。キャバクラ遊びでまず知るべきことは支払いに伴う痛みです)男は、確か23〜24歳だったと思うのですが、その時ついた女の子も23歳で、つまり、こうなると、単に同じくらいの年齢同士の男女が飲んでいるというだけ で、「接待されている」みたいな感じが全然ないわけです。
しばらく観察していたんですけれど、やっぱりとてもつまらない光景でした。そんなわけで、連れて行って面白いのは三十代以上の初体験男性ということになります。
なにしろ私自身も初めてキャバクラに行ったのが三十代です。その時は情けないことに年下の男に連れて行かれたのですが、そのままハマリの道へと入っていったわけです。
他の人はどうなるのか。興味のあるところです。大体、この年齢までキャバクラに行っていないということは、それまでキャバクラではないところで飲んでいたということになります(当たり前だ)。まあ、バーとか居酒屋とかロックバーとか焼鳥屋とか英国風パブ(なんじゃそりゃ)とかいう人もいるんでしょうが、とにかく、キャバクラではないところで飲んでいる人生を送ってきたわけですね。
それが突然、キャバクラ。
大体の人は最初、抵抗を見せます。「いやあ、ぼくはキャバクラは……」とか「いや、オレはいいから、みんなで行ってよ」というような抵抗を見せます。私の時もそうでした。これは知らない場所に対する恐怖と警戒もあるでしょうし、情けない話ですが、やはり「キャバクラというのはいかがわしいところではないのか」という懸念があるのは確かだと思います。
そこを何とか「まあ、一度だけでも」とか懐柔したり、むりやり店内に連れ込むというボッタクリ店の客引きまがいの力ワザで店に連れ込んだこともあります。
まあ、しかし一度入ってしまえば、どんな人でも態度に大差はなく、いきなり楽しんでしまうのがオチで、入店してからも抵抗し続ける人というのはいません。そして、たいていの人から出る言葉は、
「キャバクラって案外いいね」
です。
これは私も同じことを言った記憶があります。
今回の人物もやはり同じことを言って、「もう一軒行きましょう」と、自らハシゴ宣言をして、結局そのまま3軒もハシゴしてしまいました。そして、これは後に聞いたのですが、我々が解散した後に彼は、もう一度最初に行ったお店に一人で行ったのだそうです。
この人は普段は新宿のバーや、あるいはゴールデン街などで一人で朝まで飲み続けるという人で、飲み方としてはクール系に当たる人物です。キャバクラはおろか、スナックなどにも足を向けたこともない人物でした。
それが一晩で彼はキャバクラ大好き人間になってしまったわけです。
つまり、なんだかんだといっても、誰でもキャバクラにハマッてしまう要素というのは十分にあるということなのですね。
もちろん、何度行っても好きにならないという人もいるのは確かですけれど、これはわりと例外で、頻繁に行く行かないという問題を別にすれば、「キャバクラ自体が嫌い」という男性は非常に少ないと言えます。
ただ、私たちのように行きすぎている人たちは少し考え直す必要はあるかとも思いますが。
ちなみに、先の人物もそれからはゴールデン街などにも行きながら、キャバクラにも通うという多彩な酒飲みライフを送っています。金銭的な負担は増えたでしょうが、楽しみが増えること自体は悪いことじゃないですし、いいんじゃないでしょうか。