元ヤンキーのキャバクラ嬢たち

  

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その子が元ヤン、つまり元ヤンキーだということは知っていました。それほど短い付き合いではありません。去年の9月か10月に初めて会っているのですから、1年くらいの付き合いはあるということになります。

最初に会った時にとても楽しく過ごさせてくれた女の子で、今でも会えば確実に楽しいのですが、そのくせ向こうは営業しないし、こちらも色々ある……ということで、実際には1〜2ヶ月に1度会うかどうかという関係になっていましたが、今週、彼女の店に行ってみました。

彼女と出会ったのは吉祥寺ですが、今は彼女は京王線の、とある駅のキャバクラで働いています。小さな町ですが、キャバ的にはそこそこ賑わいのある町でもあります。

彼女(以下、Sさん)は元ヤン的な要素をちゃんと備えている女性でした。

・高校中退
・○○○経験あり
・歩かない(車以外での移動をヨシとしない)
・元ヤン女友達がたっくさん
・世話好き

というような要素をちゃんと兼ね備えている女性でした。
Sさんは現在22歳です。昼の仕事もしているのですが、高校時代からキャバクラにはたまに勤めたりヤメたりを繰り返しているのだそうで、今はまた働いている時期だそう。

最後の「世話好き」はよく分からないかもしれませんが、彼女は妙に人情味に溢れる人で、キャバクラ代の一部をたてかえてもらったこともあります。要するに、彼女の店に飲みに行く時には金があろうがなかろうが安心だったんです(借りた時はちゃんと返していますよ)。

まあ、彼女自身のことはどうでもいいんですが、お店に行った時に「遅くに来るなら、帰りは車で送ってあげるよ」と言ってくれていたので、店には深夜1時くらいに行きました。お店は異常に混んでいて、15分ほど待たされてやっと着席できて、結局は一回延長した時点で閉店ということになりました。

で、二人で店を出たんですが、そこにSさんの女友達(以下、Hちゃん)が車で迎えに来たんですね。その子もふだんは彼女と一緒にこのお店で働いている子で、この日はお休みでした。私はお店でこのHちゃんも見たことがありますが、お店ではスーツをビシッと着て、明るいけれど、わりとおしとやかに接客しているイメージがあったんですね。

しかし、車を運転して来たHちゃんは違う人でした。上下ジャージで、足は素足、つまり裸足で運転してきたわけです。くわえタバコで、左脚を助手席方向に向かって投げ出して、足をボリボリと掻いていました。
私とSさん二人が乗り込むと、彼女は「おー、お疲れい!」と声をかけて、いきなり急発進しました。

H「どこだっけ?」
S「西荻」
私「お願いしまーす」
H「ちょっとその辺ガーッとドライブでも行く?」
私「いや、酔ってるから……」
S「飲みにでも行く?」
私「いや、もういいや」
H「そう」
私「裸足?」
H「靴かったるいし」
私「あっ、信号……あぶな……」
H「だーいじょぶ、だいじょぶ。運転自信あっから」
私「あ、横とか見ちゃ……」
H「だーいじょぶ、だいじょぶ」

酔いも醒めるような激しい運転が開始されました。しかし、私は睡眠不足だったせいか、いつのまにか眠っていました。30分くらい眠っていたでしょうか。ふと目覚めると、見慣れない風景です。

私「あれ? 西荻過ぎた? ここどこ?」
H「環8」
私「なんで?」
H「もうちょっと行くといい飲み屋あんのよ」
私「おいおい……飲みに行くとは言ってないぞ」
H「もう遅い! ヒャーハハハ」
私「な……」

車のスピードは更に上がり……。
その後のことはよく覚えていませんが、一応、朝方には家まで辿り着きました。元ヤンたちのパッションに感銘を受けた日ではありました。