営業ノート
ちゃんとしたクラブの女性ならともかく、キャバクラ嬢だとほとんどの女の子はそんなことはしていないと思うのですが、私はあるお店でかつてナンバー1だっ
た女の子が、「営業ノート」を毎日つけている、ということを知って、軽いショックを受けたことがあります。彼女は水商売歴が当時ですでに5年目だったので
すが、その時点より数年前から営業ノートをつけるようになったのだそうです。その内容は、新規でついたお客さんの最初の時の記録から始まり、彼の経緯を詳
細に綴っていくという一種のデータベースでした。
大体、新規で来店した時にお客さんから聞いた、
・背格好
・年齢
・趣味等
・その時に出た話題
・何か約束したのならその約束
・職業
・連絡先
などが書かれるあたりから個人データは始まります。もちろん、これはそのお客さんに営業をかける時に、彼のことを忘れていない(ことを見せかけるために)作成されているのですが、お客さんとしてはまさかノート上でしか自分が認識されていないとは思いもしないわけで、「おお、そこまで覚えていてくれたのか」と感激するわけです。
たとえば、こんな感じです。その日のうちか、あるいは翌日に名刺などを頼りに記憶を紐解き作成されます。
「○
月○日。○さん。店に来るのは初めて。来店は11時頃。34歳。本人の話ではフリーのデザイナー。黒縁のメガネをかけている。背はそれほど高くない。たぶん170cmあるかないか。ちょっと間違うとコロッケみたいなルックス。結構笑わせてくれる。赤っぽいアロハみたいなシャツとジーパン。仕事の話はほとんどしない。旅行とバイクが趣味。南青山の何とかだとかいうバーがいいので今度行こうと誘われる。指輪はしていないが、どうやら話の筋から見て既婚。携帯あり」
この「顧客データベース」は2回目来店以降、少しずつ充実していって、彼に関しての記録は少しずつ完成していく、ということになります。
これがあれば次にそのお客さんがあらかじめ営業で来ると分かっていれば、ノートに目を通しておくだけで、「メガネ変わったんですね」とか「前に言ってた南青山のバー行こうね」などと、スッと口から出てきて、客は「そんなにオレのこと覚えてくれていたのか」と感動したり、「この子、オレに気があるのかも」と勘違いさせることが可能となるわけです。
この「営業ノートをつける」というのは、あるお店のやり手の店長がアドバイスしてくれてから行うようになったのだそうです。
指名が多い女の子や、営業をきちんとやる女の子にとって、確かにこれは大変すぐれた知恵で、仕事のやる気のある女の子なら実践するべきでしょうし、逆にお客さんは「こういうことをちゃんとやっている女の子がいる」ということを念頭に置いて接するようにしないと、相手の策略にどっぷりとハマることになります。気をつけましょう。
毎日たくさんのお客さんと会っている女の子なら、どうしても忘れてしまうお客さんの存在が出てくるものです。指名して行って「誰だっけ?」と言われて喜ぶお客さんはいません。そこでこういうワザが有効になってくるわけです。